【図解】カナダのTD1・TD1ONの書き方完全ガイド!語学学校は対象外?授業料(Tuition)に書ける学校のCRA基準を徹底解説!

【免責事項】個人のビザ状況、学校の具体的なプログラム、個人の総収入によって税務上の扱いは異なります。本記事はカナダ国税庁(CRA)が公開している一般的なガイドラインを元に作成しており、実際にTD1を記入する際は、必ず通われている学校の窓口や、税務専門家へご相談ください。

目次

【留学生向け】Federal TD1の「Education Fee」の記入方法・完全解説

カナダで働き始める留学生にとって、最初のハードルとなる書類「TD1(連邦政府用)」。

英語で難しく感じますが、留学生が手取りを増やすために絶対に正しく書くべき項目があります。

この記事では、留学生がTD1のEducation Fee欄をどう書けばいいのか、なぜそれが重要なのか、どこよりも分かりやすく解説します。

私も留学生時代、この制度を知っっていて良かったと感じたことが何度もありました。

結論

まず結論からお伝えします。

「Education Fee(授業料)」の項目に金額を記入して申告する。今年支払う「eligible tuition fees(対象となる授業料)」の総額(予想額)を、TD1(Federal)の表面にあるEducation Fee欄に書いて提出してください。

これにより、毎回の給料から天引きされる所得税の金額が少なくなります。 つまり、手取りの金額が増えるということになります。ただし、Tax Returnの時期には多く払い戻しはされず、節税できる金額も変わりはありません。

そして、必ず毎年、申告することをおすすめします。なぜなら、その年の税の申告額と翌年では税の申告額がが変わることがります。Basic Personal Amountは年によって違います。よって、申告額も変化します。

授業料を書くと「税金の天引き」が少なくなる仕組み

なぜ、授業料を書くだけで手取りが増えるのかを説明します。

その理由は、授業料がカナダの税法では「Non-refundable tax credit(非還付型税額控除)」という形で税金の割引が認められているからためです。

生活費が苦しい留学生として私自身も、毎月の手取りを最大化できるように非常に重要ととらえ、必ず申告していました。

雇用主は、本人の申告があったとおりにTD1に書かれた「非課税枠」の合計を見て、税金の天引き額を入力、計算します。なので、計算間違いしないように注意が必要です! Payrollとしてよく合計金額を計算間違いされる方を見かけます、必ず提出前に一度合計金額を確認してから提出してください。

  • Education Fee欄が「0」の場合: あなたには「Basic Personal Amount=CA$162,452」という基本的な非課税枠しかないと判断され、通常通りの税金が引かれます。

  • Education Fee欄に「$15,000」と書いた場合: この場合、あなたの非課税枠の合計はCA$31,452(CA$16,452 + CA$15,000)となり、雇用主は「この人は年末のタックスリターン(確定申告)で、授業料を申告したことによる大きな税金割引を受けられるんだな」と判断、今のうちから給料から引く税金を少なくしておくお手伝いをします。それにより、手元に入ってくる収入は増えるという形になります。

具体例|TD1Federal「Education Fee」欄の正しい申告手順

それでは、申告の手順を説明します。

以下の例の書類は、2026年度版の実際のTD1Federalのフォームです。こちらのフォームはどなたでもどこからでも入手できます。だいたいは雇用主から渡されることが多いと思います。

pdfバージョンやプリントバージョンが年代ごとにあります、2026年度版はこちらから↓

https://www.canada.ca/en/revenue-agency/services/forms-publications/td1-personal-tax-credits-returns/td1-forms-pay-received-on-january-1-later/td1.html

例:2026 TD1

授業料の記入手順と箇所

STEP
「Tuition (full-time and part-time)」

通常、Line 5(※フォームのバージョンにより変わることがあります。)

STEP
今年の「対象となる授業料(eligible tuition fees)」の予想額を計算

「今年(1月1日〜12月31日)」に支払う授業料の総額です。すでに支払った分だけでなく、これから支払う予定の分も合計します。

  • Eligible tuition feesとは?: 入学金、授業料、試験料、ライブラリ利用料などが含まれます。ただし、カレッジの「教科書代」や「学生寮代」は対象外のことが多いので注意してください。
  • 金額の調べ方: 大学の学生ポータルサイトで、今年度の請求書(Invoice)や授業料スケジュールを確認して、合計額を見積もります。
STEP
計算した合計金額 「$100以上」であれば申告する。例えば合計が「$15,000」なら、その数字を記入

例:Line 5 → 15,000

STEP
Line 13,Total Claim Amountに合計金額を記入。

Line 13 → 31,452(CA$16,452 + CA$15,000)

記入例:

記入例 Education Fee TD1

留学生限定の注意点⚠️「90%ルール」

別記事でも解説しましたが、年の途中でカナダに入国した留学生は、「カナダでの収入が今年1年間の全世界収入の90%以上を占めるか」を確認してください。 もし90%未満の場合は、Line 1の基礎控除だけでなく、この授業料の控除もTD1には書かない(0にする)方が安全です。年末の確定申告(タックスリターン)で、払いすぎた分として戻ってきます。

詳しくはこちら:

CRA基準を徹底解説!語学学校は対象外?授業料(Tuition)申告可能な学校のタイプは?

「TD1を記入するのに、Tuition(授業料)の欄に今通っている学校の学費を書いていいの?」

「もし語学学校の学費を間違えてらどうしよう、、、。」

英語での税金書類の記入、とても不安になりますよね。私自身もとても迷いました。

結論から言うと、カナダ国税庁(CRA)の公式ルールでは、通っている学校の種類によって、TD1に申告できるかどうかがハッキリ分かれます!

注意点!一般的な私立語学学校は原則「対象外」の可能性あり

一般的な私立語学学校(ESLなど)の授業料は、TD1のTuition欄には書けません(申告不可)。

一方で、大学や公立カレッジ、政府に認定された専門学校(キャリアカレッジ)などの授業料は申告可能です。まずは、ご自身の学校がどこに当てはまるかチェックしてみましょう。

【学校タイプ別】申告できる・できない早見表

学校の種類申告の可否主な理由・条件
4年制大学 / 公立カレッジ〇 可能高等教育機関(Post-secondary)に該当するため
私立専門学校(キャリアカレッジ)〇 可能職業スキル習得のコースで、政府(ESDC)の認定校である場合
一般的な私立語学学校(ESL)❌ 原則不可高等教育ではなく、直接的な「職業スキル」とも認められないため

CRAが定める「授業料控除」の2大条件

なぜ語学学校がダメで、カレッジがOKなのか。

カナダ国税庁(CRA)の公式ホームページには、授業料控除(Tuition Tax Credit)の対象となる学校の条件を法律(Income Tax Act)に基づいて以下のように定めています。

💡 CRA(カナダ国税庁)の公式基準

カナダ国内の学校で授業料控除の対象となるのは、以下のいずれかを満たすコースです。

  1. 高等教育機関(Post-secondary educational institution)であること
  2. 受講者が16歳以上で、特定の職業スキルを習得・向上させるためのコースであり、かつ政府(ESDC:雇用・社会開発省)から認定された教育機関であること

(参考:CRA公式 – Eligible tuition fees

残念ながら、一般的な語学学校で学ぶ「日常会話」や「総合英語(ESL)」は、学歴としての高等教育(Post-secondary)として含まれず、また特定の「職業(Occupation)に直結する専門スキル」ともみなされないことから、条件から外れてしまいます。

一発で見分ける方法は?

「自分の通う学校やコースが対象か、どうしても分からない…」

そんなふうに私も当時思いました、大丈夫です!一番確実な判断基準があります。

それは、教育機関が公式な税務証明書として、「T2202(Tuition and Enrolment Certificate)」という書類を発行してくれるかどうかです。

その年の公式な税務証明書を翌年2月頃に発行し、それを送付または電子書類で受け取れます。

  • T2202を発行する学校: 政府に認められた対象校です。1年にかかる授業料の金額(見積額)をTD1に書いて申請してOK!
  • T2202を発行しない学校: 残念ながら、対象外です。TD1のTuition欄は「0」と書き、申請対象外となります。

T2202サンプル

T2202 サンプル

5. まとめチェックリスト

  • 大学・カレッジの留学生: 今年の授業料をTD1に書いて、毎月の手取りを増やそう!
  • 一般語学学校(ESL)の生徒: 原則は対象外!TD1のTuition欄は「0」にするのが正解。
  • 判断に迷ったら: 学校の事務局に「T2202が発行されるか」を必ず確認!

正しい知識を身につけて、カナダでのワークライフを賢くスタートさせましょう!

Panda

FAQ

知らずに「対象外の学費」を書いたらどうなる?

もし対象外の語学学校の学費をTD1に書いて提出してしまうと、毎月の給料からの税金天引きが「本来より少ない状態(=手取りが多い状態)」になります。

しかし、翌春の確定申告(タックスリターン)の際に、国(CRA)に対して証拠となる「T2202」のデータを提出できません。その結果、「最終的に税金の払い戻しがガクンと減る」または「足りなかった税金をまとめて国に返却(追徴課税)しなければならない」という事態になります。悪意がない限り即座に罰金になることは稀ですが、後から自分が損をしてしまうため、分からない場合は「TD1には書かずに0にしておく」のが最も安全な選択です。

語学学校は対象ですか?

結論からお伝えすると、一般的な私立の語学学校(ESLなど)の授業料は、TD1のTuition欄には書けません(申告不可)。迷ったら、学校の受付やスタッフに「Do you issue Form T2202 for tax purposes?(タックス用のT2202は発行されますか?)」と直接聞いてみるのが一番確実で安全です!

免責事項(Disclaimer) 本記事はカナダ国税庁(CRA)が公開している一般的なガイドラインを元に作成しています。個人のビザ状況、学校の具体的なプログラム、個人の総収入によって税務上の扱いや最適な申告方法は異なる場合があります。実際にTD1を記入・提出する際は、必ず通われている学校の留学生窓口や、プロの会計士(Accountant)・税務専門家へご相談ください。

【この記事を書いた人】 Panda|カナダ現地企業 現役Payrollとして働く。                          高卒資格なしの元公務員。10年間で1000万円以上の資金を貯め、語学留学とワーホリでカナダへ。帰国後、独学半年でIELTS 4.0から6.0へのスコアアップを達成し、カナダの2つのカレッジ(短大)に進学・卒業。 半年のアルバイト&就活期間を経て、カナダの現地企業に「Payroll(給与計算担当)」として自力で就職。現在、5年目。 現地の給与システムの裏側と、過去の苦い経験からワーホリ・留学生が陥りやすい税務トラブルを、「知らずに大損する日本人を減らしたい」という思いから、実務に基づいたリアルな情報を発信中。

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